素晴らしい先人たちの知恵なんだなぁ。と、

私は心理に携わるようになり改めて、おばあちゃんの教えが腑に落ちました。

長男が誕生して初めての子育て中、いっぱい大切なことを教わりましたが、

中でも、これは肝!!と思うのは、この教えだと思っています。

心理界隈では愛着形成と言われてもいます。

 愛着は幸せの必須アイテム

さて、愛着ってなに?ですが。

一般的に用いられているのでこの表現を用いていますが、私はこの言葉が与える印象や響きが嫌いです…

輸入の考え方なので、どうしても訳す人によって解釈と表現が変わるとは思うものの。

どうしてこうなったのか?そもそもはアタッチメントという表現でした。

日本では愛着という漢字から読み取るイメージの方が強く伝わってしまうように感じています。

一言であらわすならば、”大丈夫”な感覚を持って生きているかどうか?

どんなことがあっても大丈夫!と自分が信じて疑わない根底にある強さとでも言いますか。

生きていく環境、社会、世界は安心な場である。
そして、自分は、どのような状態、状況であっても
存在が保障されている。
その大前提で
生きることができるようになるための
大切にしてもらった経験の蓄積

そう私は理解しています。

愛着形成の臨界期 は3歳前後とも言われていますが、人によりマチマチだとも思います。

(心配しないでね。過ぎてしまってから知っても取り返しがつかないってことではなく、後から、いつからでも十分に育めます)

生きるために必要なお世話が与えられることはもとより、人との関係から温かさを”感じとり”受け入れてもらう経験を重ねることを通して、自分が肯定されていると”本人が”受け取り続けることで、心の奥底に安心、安全の感覚が定着した状態が愛着形成された状態ということでしょう。

言葉も触れ合いも与えられることなく、ミルクやおむつなどのお世話だけでは1歳まで生きることができない…

そんな有名な実験のお話もありますが。

もう少し感覚的に表現すると。

温温 〜nuku nuku〜

スキンシップ・肌と肌の触れ合いを通して感じとるぬくもり。

優しく語りかけられる言葉を通して感じとるあたたかさ。

求めに応じてもらうことを通して感じとる安心。

緩緩 〜yuru yuru〜

心も身体もほぐれていて、

ゆだねる感覚でどれだけの時を過ごしたか?が、

モノを言います。

戦戦 〜sen sen〜

逆に欲求がみたされなかったり、乱暴な扱いをうけたり、

さみしい孤独を感じるなど緊張や不安を感じとると、

自分を守ろうと、身体は筋肉を固めて全身を強張らせた時を過ごします。

これは、大げさではなく・・・

小さな子どもにとって、生きるか死ぬかに直結する命の危機の経験。

恐怖体験・危機的状況は、強い感情と共に脳に刻まれ、記憶の処理も止まり

深い傷として残るので、健全な発育が進まなくなってしまうのです。

それが意味するのは、信頼できない不信の世界観を生きるということ。

愛着といわれるこの感覚を、
自分の中に抱いてはじめて
人に与えることができる。
安定した愛着が形成されるということは、
自然にあふれ出る優しさで人と繋がることができるので、
ごく自然に無理なく関係を持ち、
その繋がりがさらに安心感を与え続けます。
安心で安全な世界観で生きるので、
必然的に人生が豊かで安定するのです。

この土台が整うことで、外の世界へ。より広い世界へ。と

探求心が芽生え、興味が広げてゆけるのです。

愛着の形成の大切なポイント

  • 求めたら応えてもらえる応答性
  • 鏡のように返してくれる共感性(同調同感ではない)
  • 痛い悲しい怖いも安心に代わるまで受け止めてもらえる経験
  • 特別に選ばれた存在との絆

??この視点をもって選択するなら??

どちらになりますか?

  • 母乳vsミルク
  • おんぶ紐、抱っこ紐 vs ベビーカー
  • 前向きべビーカー vs 対面ベビーカー
  • ベビーベッド vs 添い寝
  • 語りかけ vs DVDやテレビ
  • バウンサーvs子守歌
  • おもちゃvsふれあい遊び

何気ない日々の積み重ねの中で

安心のベースが個々の中に生まれ、育つことによって。

ここが育ちさえすれば。

人は、ごくごく自然にチャレンジしたい!成長したい!となれるのです。

欲求から、自然に好奇心を抱き、探求の旅に自然に動き出すのですね。

しっかりと愛着が形成されると、失敗を恐れず進めるため

能力・才能を発揮しやすいともいえるでしょう。

子どもは、子どもの時代を
 ”ちゃんと!子どもとしていきる” が大事!!                              

親との関係が生涯にわたって大きく影響し                             
寿命・健康にも影響は及びます。                                

愛着の安定=子ども時代を基本的信頼感の中で生きる
                               
1.自己信頼感・肯定感がもてるか?             
    安心感に包まれている
    甘えの教授                           
2.心のセキュアベース・安心安全基地の構築                              
    母親は絶対的な存在
  (母でなくとも絶対的な存在となる人との関係が大切という意味ですね。)
    安定した精神状態の中、安心を与えられる                 
    夫婦が円満
    親にも安心感が感覚として入っている状態である
    安全に守ってもらえる 
3.他人と自分、社会と自分を確立                               
    関係性(心のつながり)を学ぶ土台を得る                         
    自他の意見の違いがわかる                           
    境界線がひける  
  心の強さとなり、相互依存関係の構築へ                       

愛着の形成が上手く進まないと、愛着障害といわれる状態で、絆の病とも言われています。

これもまた、嫌な表現です…。本人にとって望まなくとも、形成の段階で何らかの障害が生じた結果なので…。

そして、いつからでも形成していかれるので…。言葉の印象だけで受け取らないで下さいね。


〇脳の発達や成長に影響する
認知の偏り、認知の歪みと妄想を生む(←人の悩みって大半ここが原因)
多動性
自制心が効かない
攻撃性が高い
前頭前野がうまく機能しない、未発達、萎縮(理性が育たないなど)
※福井大学 友田明美先生 マルトリートメント(不適切な養育)提唱
著書「子どもの脳を傷つける親たち」より

前頭前野という脳のお役目・・・人が人間らしくあるために非常に重要な脳部位
脳の最高中枢といわれていて大脳の30%を占める(お猿さん10%、わんちゃん7%)

主に精神活動(知能・情緒)
思考、判断、注意、企画、創造、計画、
自己抑制、コミュニケーションなどを司っていて司令塔のような働きをしています。


五感を通じて温かさや、安心感、愛情などを感じ取ると

脳内では脳内ホルモンのオキシトシンが分泌して脳を育てる
※オキシトシン=幸せホルモン、愛情ホルモン

脳の状態が整い、頭の回転が早くなり、健康貯蓄となるはずが・・・

大人になっても…
適切な時期に完全な依存ができない、あるいは足りないまま…
身体は成長しても、こころの成長が止まってしまっているのです。

無意識に無自覚に、永遠に。どこかに。誰かに。何かに。
求め、しがみつくことになってしまう。
                       
俗にいう執着、依存という状態です。
 永遠の”分かって欲しい子” のままで生きている。
(依存症や共依存はここでは触れません。また別の機会に)                           
    
みてみて!くれくれ!もっともっと!と、
欲しくなり、その要求は止まらず
むしろエスカレートしていくことに…
求めても求めてもみたされることはなく、不安と怒りでいっぱい…
                           
※自分の事だけを分って欲しいが強い=自己愛が育っていない                            
自己愛が深く傷つき健全に育まれなかったことで、
自己愛が肥大化すると、
自己愛性パーソナリティ障害と言われる状態に。                     
自己愛も、愛着と同じように                        
受容(感情や感覚への共感)の経験が乏しい、
あるいは、ない状態であった事が大きな要因だといわれています。
                     
自己信頼感(基本的信頼感)
生き抜くための基本…軸であり、基礎…土台であり、基盤、根幹 
     ⇕   
これが育たないということは、真逆の世界観で生きるということ。                       
不安感・恐怖感を抱くようになる          
●ここから自動防御システム作動(命を守るためと勘違いした脳の誤作動)             
●無意識に自分を失わせる道を歩みだす                       
●感覚的に感じたくない(命に関わると思った恐怖だから)から感じるのを抑える                      
●自分を丸め込むように、打消し理想化する
 ↑これをやっても消えない。むしろ…強まるし、      
 自然に解消、解決することはない(決着することがない)渦の中をグルグルと堂々巡り。 
       
こうなってしまうと・・・
自分を失っている=存在している感覚が感じられていない=成長が停止 
したまま、生命活動を温存している状態といえるのでしょう。

三つ子の魂百までならば・・・

さてさて。

愛着の形成によって、対極的な世界観で生きることになるんだよ!

ということがお伝えしたかったのです。

そして・・・人は、自分が見ようとする現実を創り、見続ける。

3歳までに構築した世界観で100歳になるまで変わらない世界観で生き続けるよ。と、

先人は言い伝えてくれています。

不信、不安、心配、恐怖感がベースの世界観で

生きていくことは、とてもしんどいことだと思います。

このページにたどり着いたということは、

ご自身やご家族、周りの方に何らかの疑問や、困りごとが

生じてのことなのかな?とも思います。

冒頭にお伝えしたように、今ここから。

愛着を育てなおすことは誰にでも可能です。

  • 子育て中のおかあさん
  • 未来のおかあさん
  • 子どもと関わるお仕事をしている、これからする方

自身の状態の確認をしてみませんか?

あなた自身も、子どもたちにも。

どちらの世界観で生きていきたいですか?生きて行ってほしいですか?

どちらの状態だと幸せを感じることができると思いますか?

あなたが、心底から信頼、安心の世界観で生きることを望み、

その世界へ歩みだす選択するならば!必ず道は開けます。

どうぞ、安心してお問い合わせください。

大事なの。大事なのよ!愛着の形成って!!

ってことが伝わっていると嬉しいです。

子育てがつらい…と思う時、

ここをクリアしたら、子育てにおいて大半がクリアなんだよ。ってこと。

ここを見ずに躾や教育に力を注いでも空回りしちゃうからつらい。

恋愛が…パートナーシップがうまくいかない…と思う時も、

ここをクリアできたらうまくいく。

自分は足りない、劣る、だから魅せる!と表面を整えることに

躍起になっても、きりがないし時間とお金と体力に限界がやってくるから。

もし、その傾向があるな…。と脳裏を過るのであれば、

ご自身の愛着の状態と向き合うことが最短の解決コースだと思います。

っていうことです。恐るべし三つ子の魂!